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平成24年度の行政書士試験が昨日実施された。
その感想は「戦いすんで日が暮れて」である。本来の意とは違うのかも知れないが、実感としてしみじみそう思った。

どんな人たちが集うのか、楽しみであったが想像通りであった。
まだまだ随分遠くのコンビニの前に、ガードマンが「ここは行政書士の試験会場の駐車場ではありません」みたいなプラカードを掲げて所在なく立っている。そんなこと当然だろうと思ったが、そんな輩が沢山いたからの対策なんだろう。

12時少し前に到着して早過ぎたかなと心配したが、そこはもう文字通りの老若男女が入り乱れであり、意外にも若い男性が多かったことが目についた。どう考えても学生だろうという若人たちも多数混じっていて、その合格率6～8%は彼ら彼女らが奪い取っていくのかとも思ったが、あながちそうばかりでもないのだろう。
現実として一教室に約40人が受験していて、その中で栄光を掴むのが3人として、それに自分が含まれている姿は想像し難いが、以前に受験したスロット ボウイカジノ 初回入金セキュリティー関係の試験よりは可能性を感じたのは何故だろう。

また、折角受験申込みをしても試験教室に姿を現さなかった人もかなりの数いたが、自己判断で合格確率ゼロでは仕方ないとしても、受験料七千円也が全く生かされない結果となり残念だろう。全ての人がその理由ではないとしても、やはりそのハードルは低くはなく安易な決意ではなかなか越せないことを物語っている。

試験が始まり少ししたら、前の席の人が途中入場してきたので、試験官がボソボソと説明をはじめて緊張感が薄まったと同時に集中力も削がれた。そして退場が可能とアナウンスがあって暫くしたら、その人は颯爽と出て行った。彼女は一体何者だったのか。とかくこの世は広い。

受験して一番の感想は、とにかく時間が足りなかったことである。過去の問題を自宅で何回挑戦しても結構な時間が必要であり、漠然と時間的余裕があるのか不安を感じていたが正にそれ以上であり、商法・会社法にとりかかった時点でこの調子で解いていくのは無茶であることを悟った。

どんなことがあっても、全問を解かなければ話にならないので商法・会社法は飛ばし、記述式も問題さえ確認せず、一番の得点源と期待していた一般知識等に取りかかったが、これが容易でなかった。
時間に追われている自分がいるというのに、問題は厄介なものや、見たことがないもの、あと二つに一つの判断が難しいものが続く。そして、最後の文章理解問題が尋常とはいえない程長い。仮に、この3問に30分時間を費やすことが可能でもそれは納得できるものではないだろうし、合格への試練を実感させる長さである。とても全ての問題を読んでいる時間などなく、とにかく流し焦りまくって、ようやく記述式問題へ。

受験前は一番心配していた記述式であるが、問題自体は充分に解答可能範囲内であり、可能性が再浮上してきたが、如何にしろ時間が無い。うまく頭が整理できないまま、その後のほうの２問は一応記述したが、初めの問題はもう深く考える余裕もなく、とにかく書くだけ書いたところで、まだ残している商法・会社法は殆ど時間切れ寸前。

ただ、そうはいってもマークシートの良いところで、会社法は適当にマークして、一通り全ての問題にマークしてあることを確認した瞬間に時間終了。本当に慌ただしい３時間を経験した。

外を眺めると、結果を暗示するように雨が落ちてきた。

帰り道、なだらかな坂を下っていると、前を歩いている中年の女性が携帯電話で「私にとっては難しかった。折角あんなに頑張ったのに」と話していた。どんなに努力しても駄目な時は駄目なんだと、他人事ながら思わず笑えたが、急に寂しさが湧いてきた。

結果、前半である基礎法学・憲法、行政法の初のうちはかなり調子が良くて、この調子であれば択一式だけで合格点かの勢いであったが、民法は無惨な結果であった。それ以降も、落ち着いて問題に取り組むことができれば違う結果となっただろうと納得せざるを得ないものであった。
一般知識等の問題が、特に文章理解問は自信を持てるものでなかったのは事実であり言い訳となってしまうが、その間口の広さ・奥の深さへの対策の困難さは骨身に染みるものとなったと同時に、根拠なき自信を打ち砕くのに十分なものであると言えるだろう。

過去問の本の解説で、極端に難しかったり異常に細かいことまで要求するような問題は捨てて、時間を浪費しないよう注意していたので、それでは勿体ないと思っていたが、その重要性をしっかりと理解する結果となった。ただ、その判断が困難なことも当然であり、その見極めが合否の鍵となるのだろう。

次があるのかは微妙な気がする。法令等は当然レベルアップは可能である。今の方法でも充分立ち向かえると思う。懸念していた記述式も、今回の程度であれば無理ではない。ただ、どんなに学習を積んでも、これで万全だと言える程の自信を持って臨むことは、できない相談であることも分かった。
後は価値観である。ただ、結果はどうであれ、前向きに取り組む時間を持ち続けることができたことは良しとしよう。最後は自分を信じるしかないのだから。